『里のもんは皆んな、いゥとるぞ。
お前ェにはとんと悪ぃ物ンがつぃとる。』
「そりゃ 如何にも
おまぇのことじゃろ。」
『わかっていってくれるのォ。
この里じゃお前ぇが暴ばれ出してから、ぽちょっけぇことをさんざみんな笑って済ます様ゥになった。
森の、お前ェさんにかかりャ、無(なし)も有リに、
黒も白に、その逆に代ぇちまぅ。』
「そんならばな、そんならば、
かっちん。わしゃぁ、
このよのどんな"もの"でも、め に う つ り ふ み だ し て て に は い るかぃのぉ。」
『…里の者の
笑顔(ェこさぇカタ)がな、
皆ァ、お前ェに似てきたぞ。』